10°café 高田馬場
学生が運営する、不完全さが売りのカフェ。売りにはしていないけれど。
2階に座ると、注文を取るまでに10分、コーヒー一杯運ばれるのに10分、たっぷり時間がある。常駐する店員がいないので、行き届かない。けれどそれが居心地の良さにもなるから不思議だ。
必ずマックブックを持った学生が一人で作業していて、複数の学生が話し合いをしていて、あるいは学生街にあるべき店なのかもしれない。
運ばれてきたラテの泡は冷めている。ラテアートはきれい。軽食メニューは少ないけれど、季節によってけっこう変わるからちょっと楽しみ。
全席電源があって、wi-fiがあって、現代人が彼らの感覚でお店を作っている。でも趣向が強すぎることはなくて、カフェといえばこういうものがあるよねってものが集まっている。
それでも私は月に一度はここに来て、なんだか満足して帰る。ラインナップが毎回変わる雑誌や音楽や、店員さん。その移り変わりがなんだか緊張を解きほぐして、悪くない気分にしてくれる。
コーヒーが特別おいしいわけではなく、食べ物にこだわっているのでもない。オシャレなんだけれど気取らない(気取れない)、でもこういうところで時間を過ごしたい人が利用して、運営している。
繰り返すけれど、この不完全さが売りなのだ。